管理運営の方法

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ファーロの管理運営

医療サイト管理運営上最も大切なことは「するべきことと、必須ではないことを見極めること」とファーロは考えています。クリニックごとに内容は異なりますが、当社が管理運営に責任を持つ保険診療中心のクリニックサイトでは一般的には以下のように考えております。

ファーロの考える「するべきこと」

  • 依頼受諾から可能な限り早い情報更新作業
  • 追加ページ制作を容易にする無料対応
  • 院の事情・依頼に合わせたレイアウトの随時変更
  • グーグルアップデートへの一定の内部構造SEO対策
  • 各種システム導入可否相談への第3者として意見具申
  • セキュリティへの情報ウォッチと情報提供
  • 主なキーワードでの365日の順位確認とアナリティクス分析

ファーロでは「必須ではないと考えていること」

  • アナリティクス分析、レセプト分析等のレポート作成
  • データレポートを元にしたPDCAまたはOODAマーケ
  • グーグルアップデートへの過剰なSEO対策
  • SNSマーケティング

過剰なSEO対策を
しない判断

グーグルは年3回ほど大きなアップデート、数十回のマイナーアップデートを行っているといわれています。このルール変更内容は千差万別に表示順位への影響比重が異なります。

例えば、2021年から導入されたコアウェブバイタルというルールの中に表示スピードが速いサイトは良いサイトというルールがあります。カノニカルタグの・・・とか、404リダイレクトは・・・とか、一般的に何を意味するのか分からない言葉を使ったルールと違い、耳なじみのある言葉「表示スピード」でのルールなので多くのサイトオーナーが自分のサイトはどうなのだろうと気にされました。

過剰なSEO対策をしない判断

しかしこれはグーグルの考えているユーザービリティの大前提が異なります。誤解を恐れず少し大げさに言うと、グーグルが想定しているのは数百数千ページもあるような物販ECサイト等で商品写真など大量の画像データがあるとき、きちんと圧縮したり新しく軽い形式で掲載している写真でないと表示が遅くなりユーザーがいらいらしますので、そういうサイトの評価を落としますという意味です(実際にはもっと複雑で他にも表示速度を遅くする原因は多々あり対応すべきこともございます)。

グーグルサーチコンソールにエラーが表示されたとしても50ページ規模のクリニックサイトでの順位への影響はほとんどないようです。しかし2000以上あるといわれている「ルール」の中で、表示スピードは大きな比重を占める大切な指標ではあり、「少しでも早いサイトの方がいいんでしょ」と気をもまれる気持ちも理解はできます。その時ご説明を行い、順位もアクセスも落としていない以上、動く必要はないことを先生方にご納得いただく必要があります。

すべてを完璧にすることは不可能といわれる中で、先生方のサイトへ与える影響を考え、何の対策を、どの時点で、どこまで行うか、追加費用頂戴しないようにしながら順位は落とさないようにする、これが見極めです。セキュリティ上必須である常時SSL暗号化設定もサービスの出始め当初はブランドライセンスのある高額なものしか選択肢がなく、グーグルは実装すべきであると強く推奨しましたが当社は様子見をしながら先生方にはもう少しお待ちいただいてからでも・・・とお伝えしてきました。その後廉価なものも用意され選択肢が広がってから先生方に実装すべきであることをお知らせいたしました。 SEO対策においても専門業者の診断を受けて常時BESTで最大限にしようとしたら多額な費用が掛かります。逆にアップデートを無視していれば流入量は徐々に減っていってしまうかもしれません。

何をどこまで行うかは先生方のサイトの状態を熟知し「考え、判断を間違えない」必要がございます。この考えて判断し、依頼がなくても可能な範囲で施策作業まで行うという仕事が「業務効率化」の真逆に位置する業務だと思っております。そのためマーケティング専門会社は一気通貫で制作からSEO、広告運用、分析改善まで最大の作業をお約束するかわりに高額な費用になります。制作会社は契約義務作業を最小限にして「判断」を先生方にお任せし、「依頼」という形で別費用作業にすることで少額な月管理費用にしているのだろうと想像します。ファーロの管理はこの中間に位置し、明文化できない「判断」を重視しているため個々の先生方との信頼関係が非常に大切になります。

医療サイト運営のざっくりとした概略図

データは重要、でも
参考資料

初期制作時に細かく戦略設定を行った保険クリニックサイトのアクセスデータは長年分析し続けてきました。私見ではございますが立地、科目、等のばらつきはあるものの患者様の行動様式はいくつかに体系化されているように思われます。またレセプト分析はほぼ先生方の体感されるママです。昔の「勘」に頼る経営は問題があると思いますが、昨今は少しデータを元にする考え方が過ぎるような気も致します。1日に数十万アクセスあるような業態ではなく、クリニックサイトでの日々のデータの特異点は誤差と考えられる母数であり、半年から1年単位でデータの示す方向の大枠をとらえることの方が肝要ではないかとファーロは考えております。(自由診療で治療単位の目標設定や有料広告などをされている場合は詳細分析によるPDCAやアイドマでの循環は必要だと思います)

データは重要、でも参考資料

ご要望時にはアナリティクスレポートをご提出しますが、通常は体感値を元に「次どうしようか」とお話を進められて問題はないと考えております。アナリティクスへのアクセス権は先生方にも設定しいつでも閲覧いただけます。しかしアナリティクスやサーチコンソールの機能がどんどん進化して、どこの何をどういう風に見て何を改善すればよいかまで把握するのは非常に難しいとお伺いいたします。競合データを比較検討もできませんし、コンテンツとして存在しないものはデータにもなりません。おそらくは先生方の「全体状況把握と俯瞰の視点」の方が有用な気がいたします。データは先生方の体感を補佐する参考資料に過ぎないと考えております。

制作労働か、広告運用か、システム課金か

WEB制作と運営は労働集約産業です。工数管理で原価が決まってきますので多くの会社様ではテンプレート制作で枠を決めデータを流し込めるようにしたり、WordPress等のCMSで積み木のように部品の組み合わせで制作したり、効率的に量産できるように企業努力をされてきています。今は定型的なテンプレ制作は先生方に避けられるためテンプレとはわからないような数百種類ものデザインテンプレをご準備されていたり、WordPress制作ではSEO対策が組み込まれたプラグインを使えば誰にでも基本的なSEO対策を整えたWEBサイトを作ることができます。

そこまで効率化してもWEB制作は工数削減に限界があり、WEB運用には必ず作業人件費が発生するため利益率の低い事業になります。資本集約産業でもないので参入障壁が低く制作単価や管理月額も上げることもできないようです。そのため保守管理作業を少なくし頂戴する費用も最低限にする代わりに、必ず効果が出て手数料が入る広告運用をお勧めする企業様が増えており、デジタルマーケティングの会社は全国に800社を超える(2018年時点)とも言われております。

医療を専門にされる制作会社は従来の制作運営から一つ階段を上がり知識集約型のIT企業として一度開発すれば継続的に課金できるシステムサービスを事業の柱にしたいと考える会社も増えています。医療に関わるシステムの例でいえば、古くはメールマガジン配信システムから始まり予約システム、遠隔医療システム、AI問診システム、患者分析システム、等々数多くの便利なシステムがございます。 これらのシステムを自社開発し(または業務提携し)WEBサイト制作の依頼をしてくださった先生方に継続課金でご利用いただいたり、効率的に手数料の発生する広告運用サービスに誘うことが上手な経営の一つの形になるのかもしれません。しかしファーロにはキラーシステムを自社開発するような能力はなく、また顧客を別の営業用見込みリスト化されることで信用を失うことも恐いため業務提携も行いません。そのため愚直といわれても当社の考える適正な 管理運用費用で先生方のサイトを自然検索で成長させ、頂戴している以上の費用対効果をもたらすことで契約を続けていただくという方針をとっております。

無制限更新=社会通念上の常識の範囲内

無制限を標榜するのは「細かいことを気にせず更新依頼していただきたい」という意味です。しかし大変申し訳ございませんが創業時に月間無制限更新を掲げてからこれまでに2度ご契約書に追記をしております。1度目は 「社会通念上の常識の範囲内」として、2度目は「月間テキスト更新20か所、新規追加5ページめどと記載させていただいております。

ある病院様サイトを制作直後、同じドメインの「/」の後ろに、老健施設、訪看ステーション、サテライトクリニックなど7施設約150ページを無料で作るように依頼をされました。当時はドメインを分けた方がSEO対策上有効であり、ご要望は想定外でした。「ページ追加無制限と書いてある」といわれれば返す言葉なく当社の考え方が甘かったのだと反省し、その後社会通念上の常識の範囲内とさせていただきました。(現在ご契約は終了させていただいております)

あるクリニック様サイト制作直後、2か月間で約300か所近い細かい修正が入りました。余白の大きさや行間字間、文字の色味など、ご覧いただくOSやブラウザ、バージョン、モニタ設定によって異なってしまうものでしたが、当社のご説明不足があり、「院長の端末に合わせるべきで、そこまでが常識の範囲内である」というご主張でした。その後反省しスコープ対応範囲を最新Ver+1世代前までとさせていただき、テキスト更新20か所、新規追加5ページめどとさせていただきました。(現在ご契約は終了させていただいております)

これら追記はございますが、今も基本的には無制限で更新をお受けしております。現実には月に10ページ追加があっても、情報更新が30か所になっても追加費用なしで契約は超えていても「サービス」という名目で融通無碍に対応しております。

  • 一度に20ページの追加が入る・・・作業実費を頂戴すると思います。
  • 毎月10ページ半年間追加が入る・・・作業実費の半分くらい頂戴すると思います。
  • 年に何度か一度に10ページの追加が入る・・・無料で対応すると思います。
  • 3日に一回、1~2ページの追加が入る・・・無料で対応すると思います。

明確な基準がなく申し訳ありません。ご依頼が先生のサイトを成長させるために必要だと判断できる限り、サービスとして可能な限り対応します。しかしご契約文言の間隙を突くようなご依頼は名目上の契約をもってお断りさせていただくこともございます。現在ご契約中のお客様には皆様にご理解とご協力を頂けております。

無制限という言葉にこだわるのは、先生方が都度「これはまたお金がかかるのか」とか、細かい費用のことを考えずに「こうしたい」を私たちにお伝えいただきたいからです。 個々作業内容の品質管理(表現)は値段がつけにくく、つけるとすれば最大限の費用を明示しておくしかありません。それでは先生方のやりたいことが滞りかねません。わがままで手前勝手な会社理念とは存じますが、もしもこのような内容でよろしければお手伝いさせていただけるかどうかご相談ください。

当社では力不足になる場合

  • デジタルサービスである以上常に合理的最適解をお求めの先生
  • デザイン・レイアウト細部まで自身のこだわりを実現されたいとお考えの先生
  • 広告戦略に造詣が深く、マーケティング戦術への知識経験が豊富な先生
  • 契約である以上明確に文言通りであるべきとお考えの先生

当社は「街の小さな工務店」です。努力、誠意などという定性的な言葉しかお約束できません。努力すら「ファーロの考える範囲」まででしかできず、先生方とは努力への取り組みのレベルが異なるかもしれません。たまたま過去の実績としては一定の成果が出てはおりますが、あくまで「過去」に過ぎず、明日も同じ成果が出せるかどうかは何のお約束もできません。